*たわごとコラム

民話の種–その3

民話の種–その3

浜松の「建て前」についてお話をさせていただいたところ
千葉に住むMさんからおたよりをいただきました。
とても興味深い内容だったので、承諾を得て掲載させて頂きました。

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「建て前」のお話しを読ませていただきました。
わたしが子どもの頃も、とくにお知らせがあるわけではないのですが、自然と友達と誘い合って参加したものです。
紅白のお餅やお菓子、それとお金もばらまかれていました。
お金は、5円10円50円100円玉に、色とりどりの紙テープのようなものが結ばれていたり貼られていたりするんです。
お餅は、小さい手のひらサイズのものが主ですが、確か「からす餅」とか呼ばれていた超特大サイズの鏡餅も何個か投げ入れられるのですが、これは危険です!
うちのおじいちゃんの頭に落ちてきたことがありまして、大変でした!
なので、そうしたことにも気をつけながら楽しんでいましたよ。
お菓子では、かっばえびせんとかの他にも、袋入りのインスタントラーメンもあったり。 建て前で誰よりも収穫量が多いのが、おばあちゃんたちです!
子どもの頃は、よく突き飛ばされたり手を引っ掻かれたりしたものです^^
我が家を新築した際に、ばらまく側になってみたいと思っていたのですが、何でも女性は不浄の者扱いというか昔ながらのそういったような理由で、屋根に登ることはできないのだそうです。
普段は見かけたこともないような高校生の男の子たちなども寄ってくれたので、帰るときにお菓子を袋に入れて持たせました。
身内や親戚で建築業をしている人がとても多いので、子どもの頃から町内以外でも建て前に参加することが多かったですね。
仕事に携わった業者の人たちは、施主さんから、まるで結婚式の引き出物のような風呂敷包みの豪華なお品を頂くんですよ。

クロッキーは元気にしていますか?
叔父さん伯母さんのオウチに行っていたのですね^^
クロッキーはみんなに可愛がられて本当に幸せなコです。
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おばあちゃんが元気なのは、浜松でも同じでした。(笑)
それにしても、超特大サイズの鏡餅が降ってくるとは、スリリングですね。
お祝も命がけという感じがします。
そういえば、私が見物した時には、小さなお餅が詰まった小型の俵が落ちてきました。
こんなもの投げて大丈夫?という感じでしたが、それよりも、落ちてからの奪い合いの方が恐かったです。
地方によっては、丸餅ではなくて、切り餅を投げるところもあるそうですが、
それもけっこう恐いですね〜。

Mさん、いつもクロッキーを見守っていてくれてありがとう。

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