*たわごとコラム

熱海どう?

いよいよゴールデンウィーク、今年は最長9連休だし、
皆どこかに出掛けてしまっているのだろうな〜

私は、特に外出の予定は無し。
小中学生のボーイフレンズが遊びに来てくれるので
この辺りを案内するか、もしくは海や温泉プールで遊ぶか
「来てから一緒に考えようね〜」と話しています。

この辺りは一応観光地なので、レジャー施設には事欠きません。
温泉も出るしね。

それにしても“熱海”・・・
実際に住んでみて、印象がかなり変わりました。
ひとくちに熱海といっても、山あり海あり繁華街あり村ありで、
特に有名な温泉地&繁華街の“熱海”と
同じ市内でもそれ以外の街とでは、まったく環境が違います。

住んでみて印象が変わったというのは前者の方で、
有名な分だけ先入観もあったのかも知れません。

住む前に熱海を訪れた時の第一印象は“斜陽の観光地”でした。
どこの温泉地も海外旅行の波に押されて同じような状況かも知れませんが
ここ熱海でも、旧体制の旅館やホテルの閉鎖が目立ちます。

“熱海”は廃れていく一方なのかしら・・と思っていましたが
そうとばかりは言えないかも・・という状況であることが分かりました。

年輩者には斜陽と映るこの街が、
若い人には“レトロでおもしろい”ところに感じられるらしいのです。
確かに、この街には昭和の置き土産がたくさんあります。
最近は、東京神田あたりの古い喫茶店をめぐるガイドブックが
出版されたりするようですが
そういう喫茶店が熱海にはたくさんあります。
浅草の仲見世のような通りもあるし、
昔、文豪が通ったという由緒正しき洋食屋さんなどもあります。

こういう雰囲気が、年輩者には古臭く感じられ、一方で若い人にはレトロで目新しく
感じられるというのはおもしろいですよね。

熱海どう?と聞かれるたび、私は
「八百万(やおよろず)の神と、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が
仲良く 一緒に湯あみをしているようなところ」と答えています。
なんとなく、“千と千尋の神隠し”に出てきた異界のようなイメージがあるからです。

新旧ごちゃごちゃで 、混沌としていて、坂や小道が多くて、
ちょっと怪しくて、不思議な街。
マーケットで、舞妓さんや芸能人に遭遇したりもします。
熱海を楽しむには、こういうことを面白がる視点が必要です。

このゴールデンウィークは、レトロな異界で湯あみするというのはいかがでしょう?

(もしも美術館やカフェが立ち並ぶおしゃれなリゾート地をお望みであれば
 もう少し南に下って、伊豆高原で下車しましょう。)

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