*たわごとコラム

好みのタイプ

店主Cの好みのタイプを一言でいうと“使い古したモップ”です。

店主Cは今年で15歳なりますが、
歳をとって好みが渋くなった・・・というわけではありません。
昔からずーっとそうなのです。
普段、興味のない相手には全く無反応な店主Cも、
“使い古したモップ”のようなヨレヨレ犬を見ると、
しっぽを振って近付いていきます。

以前住んでいた家の近くにも、そんな犬がおりました。
毛足の長い白の雑種で、庭で飼われている、いわゆる番犬。
結構な老犬で、シャンプーなんかしたことないさ〜
という感じでしたが、 店主Cはたいそう、その犬がお気に入りでした。
名前を知らなかったので、私たちは勝手に“長老”と名付けていましたが、
いつの間にかあだ名は“チョロ”に変わり、
その家の前を通る度に 「チョロ!チョロ!」と声をかけていました。
けれども、チョロはわざと明後日の方向を見つめていて、
いつも冷たい素振り。
(というか、耳が遠かったのかも・・・)
渋くて、クールで、身なりをあまり気にしないタイプ、
それが店主Cの好みです。

こちらに引越してきて、またもやそんな犬に出会ってしまいました。
その犬は、散歩コースを5メートルほど外れた
お宅の庭先につながれています。
とにかくよく吠える犬で、 近所の人もあまり近付かないのですが、
どういうわけか店主Cとはラブラブ。
今では、店主C自ら散歩コースをそれて、
わざわざ会いに行くようになりました。


一応、店主Cのボーイフレンドですし、“使い古したモップ”タイプ、
と紹介するのもなんなので、最近は“チューバッカ”タイプ
ということにしています。
ちなみに名前はシロちゃん、店主Cを連れている私には全く吠えません。

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愛を語り合う2匹。
奥に映っているのは、シロちゃんの母。
店主Cと同い年くらいかも・・・愛って、複雑。

母と息子の鎖は、いつもぐるぐるに絡んでしまっていますが、
夕方に飼い主のおばあちゃんが、毎日時間をかけて
それをほどいてあげるのが日課になっています。
生きるって・・・複雑。

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