*たわごとコラム

旅のおはなし

旅は人生を変える。
目的地が遠くても近くても、長旅でも日帰りでも。
・・・と私は思っています。

だから私は旅することが好きですし、旅のおみやげ話を聞くのも好きです。

例え自分が同じ場所を訪れたとしても、同じ経験は決してできません。
旅のおみやげ話を聞くと、自分の経験以上に豊かになれるし、
エネルギーのお裾分けをいただいたような気持ちになるのです。
なんてたって、 人生を変えてしまうエネルギーですからね。
本やテレビと違って、本人から直接生で聞けるのですから、情報の活きが違います。(笑)

むか〜し、むかし、旅をしながら旅の話を聞くという贅沢な経験をしたことがありました。
旅先で出会った旅人から、旅の話を聞きながら旅をしたのです。
そうしようと思って旅立ったわけではなく、たまたまそうなっただけですが、
それは私にとって、とても貴重な体験でした。

小さなデイパック1つで1年以上も中近東を旅していた青年
「命がけよ」と笑いながらアフリカで教師をしていた女性
知的障害を抱えた娘さんに世界を見せたいと2人で旅をしていたお母さん
自転車とテントを持参して世界中を旅していた初老の男性・・・・

旅先で出会って、短い時間一緒に過ごして、「じゃあ、よい旅を!」といって
住所も聞かずに分かれた人たち。
今どこでどうしているのかも分からないけれど、
彼らから聞いた話は、時が経っても効力を失わない“人生の肥やし”になりました。

それ以降もちょくちょく旅はしているのですが、
当時のような濃密な出会いが少なくなりました。
私の行動範囲が狭まったからでしょうか?
それとも時代が変わって、全体的に旅のスタイルが変わったからでしょうか。

当時は“地球の歩き方”の表紙に「1日1500円で旅するための・・」なんていう
キャッチコピーが入っていたりしたものですが、最近は内容自体もがらっと変わって、
バックパッカー御用達のイメージがすっかり薄らいでしまいました。

当時、バックパッカーというと野性的な(というか“コキタナイ”)イメージが
あったものですが、旅先でそんなスタイルの旅人を見る機会も減りました。
個人旅行者は増えましたが、みんな“コギレイ”で、お金も持っています。(笑)

バックパッカーというのは、絶滅種になりつつあるのでしょうか?

・・・長くなっちゃたので、つづく。

PADE TOP