*たわごとコラム

新月に種を蒔く

「月齢を見て種を蒔く」というのは、自然から学んだ知恵として
昔はどこの国でも当たり前のように行われていたといいますが、
現代農法ではあまり重要視されていないようです。

そんな、今となっては“おまじない”とも受け取られかねないことを
現在でも厳格に守っている自然農法があります。

以前、ある仕事で紅茶の世界に触れたことがあるのですが、
その時に、インドのマカイバリという茶園が
この農法で茶葉を育てているということを知りました。
オ-ストリアのルドルフ・シュタイナ-が提唱したオーガニック農業で、
“バイオダイナミック農法”といいます。

オーガニックといっても、単に農薬や化学肥料を使用しないというだけではありません。
自然との調和やあらゆる生命との共生に基づき
天体の動きに栽培を連動させ、
宇宙のリズムで作物を育てるという壮大な理念による農法です。

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北欧では、新月に切った樹はヒビが入りずらく長持ちするといわれていますし、
日本でも、満月の夜にだけ作られる自然塩があったりします。
バージン諸島では、新月に種を蒔くと野菜が病気に強く丈夫に育つからと、
現在でも月齢を見て農業をしているそうです。

血液の組成は海水に近いのだから、
体内で満ち引きも起こるはず。
“バイオリズム”もあながち無視できないわね。

当時,自然のリズムを見失いがちだった私は
マカイバリの紅茶をいただきながら、しみじみそう感じたのでした。

もしかすると、バイオダイナミック農法の作物には、
乱れたリズムを正してくれる力があるのかもしれません。

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