*たわごとコラム

木を描いた絵本

「木を描いた絵本」

一口に「木を描いた絵本」といっても、テーマは、
自然科学、生命讃歌、擬人化したお話、民話や伝説、環境問題・・・など様々で、
古今東西、数えきれない程の作品が出版されています。
プレシャス・ブックスでも「はるにれ」や「あるきだした小さな木」、「おおきな木」など、
様々な作品をご案内してきました。
これまでに販売した本の記録を確認してみたのですが、
タイトルに木という文字が入っている作品だけでも、35冊を超えていました。
もちろん、洋書なども含めると、もっと数が増えるはずです。
うちが扱っている和書はほとんどが古書なので、縁があった本しか入荷できないのですが
それでも、知らず知らずのうちに、こんなにたくさんの
「木を描いた絵本」を
ご案内していたのですね。

今まであまり深く考えたことはなかったのですが、
私はどうも“木”というものに、ささやかながら思い入れがあるようなのです。
子供の頃にもよく木を絵を描いていましたし、
近所に“お気に入りの木”があったり、
何かを作る時も、木のモチーフが好きだったりします。

とにかく、木はきれいだなと感じます。
全体のフォルムもきれいですが、
木の枝も、葉っぱも、木目も、年輪も、どこの部分もきれいです。
見ているだけでも落ち着くし、そばにいると気持ちがいい。。。

どうしてそう思うのかは・・・?・・・不明です。
今まで、理由なんて考えたことがありませんでした。

人間も動物なのだからやはり自然が一番!・・とか
コンクリートよりも、木が落ち着くとか・・・とか
単に、そういう一般的な理由かもしれません。

けれども、もしそうなのだとすれば、
木に思い入れがあるというのは特別なことではなく
人間であれば誰もが持っている普遍的な感覚なのかもしれませんね。

もともと木はあらゆる動物にとって、必要不可欠な存在なのですから。
それなくしては生きられないものに、愛着を感じないわけがありません。
時代や国境を超えて木の絵本がこんなにたくさんあるのも、
至極当然なことなんですね。

 

とにかく、理由はどうであれ理屈抜きに「木はいいなあ」と思います。
そして、そういう気持ちを素直に描いた
「木はいいなあ」という絵本が、特にお気に入りです。

木はきれいだなあ、やさしいなあ、たのもしいなあ・・・
世界中の人が抱いたそんな気持ちから、数々の名作が生まれました。

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