*たわごとコラム

白いタンポポと白い彼岸花

この秋、近所で見つけた白いタンポポと白い彼岸花。
ものすご~く珍しい、というわけではありませんが、
そう簡単に見つかるものでもありません。

初めて白いタンポポを見たのは小学校6年生の時でした。
江戸川の岸辺に群生していて、そこだけなにか
特別なエリアのように感じられたのを覚えています。
綿毛を持ち帰って庭に埋めてみましたが、まったく芽を出しませんでした。
白いタンポポが芽吹くための環境条件があるのかもしれません。
あるいは、風に運ばれることが条件なのかも・・・(笑)
人間の手で運ばれた綿毛は、芽吹くために必要な力を得られないか、
あるいは失ってしまうのかもしれないと、子供ながらに思いました。

それにしても、やっぱり珍しい色というのは目を引くものなのですね。
その分、手折られやすいかもしれませんし、
変な迷信をつけられたりすることもあるかもしれません。

珍しいと“特別”になりやすいと思いますが、
それはいいことでも、わるいことでもありません。
観るものが、勝手に意味付けするだけのこと。
個性を愛でる、という気持ちで、ありのままを受け止めたいものですね。

珍しいからといって種を持ち帰り、庭に植えてみたけれど
ひとつも芽吹かなかった、白いタンポポ。
(多分、黄色いタンポポでも同じだと思うけど。)
野の花は、咲ける場所を選んで咲いているんですね。
結局、その場で観るのが一番美しいのだと思います。

12-3.jpg

12-3a.jpg

PADE TOP