先月は、青にまつわるコラムばかり書いていました。
うちは一応本屋ですし、青にかかわる本についても少し触れてみようかと思います。
まずは絵本から・・・
といいましても、空や海を描いた作品から、青いものに焦点をあてた作品まで、
大きく捉えれば青い絵本はたくさんあるんですよね。
そこで今回は、あえてポピュラーな作品ははずし、
青が特に強調されて印象的だった絵本を3冊選んでみました。
パリの青い鳥
パリを舞台にした モノクロームの写真絵本。ママとはぐれてしまった少年の服と靴、その少年を導くハトだけが青色です。 一部分だけに色を差す絵本や映画は珍しくありませんが、“赤”が使われていることが多いですね。この絵本のように、青が使われている作品は少ないと思います。子どもが主人公の、古いフランス映画のような印象の絵本です。 |
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あお
タイトルが、そのままズバリ“あお”。フランス語版などは“ Bleu, bleu, bleu !”とbleuが三つも並んでいて“!”までついています。 青が大好き、そして犬も大好きな男の子のおはなし。・・・とても他人とは思えません。(笑) 実は、英語版タイトルは“Dog blue"なんです。イラストだけでなく、ブックデザインにもセンスよく青が使われていて、しかもブチのワンコがとっても可愛い!青が好き、犬が好きという方にはお薦めの絵本です。 |
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すると太陽は青いのです
伊豆生まれで、現在は沖縄在住のやまざきのりかずさんの作品。タイトルを読んだだけで惹かれるものがありました。大方の人は太陽を暖色系で描くと思いますが、この絵本の太陽は真っ青です。すると・・・太陽は青い・・・。どんな時に太陽は“青い”でしょうか。そんなふうに考えると、この絵本の内容が少し推測できるかもしれません。イラストには、大地のにおいがします。世界の全てのものとのつながりをとりもどす、細い糸のような印象の絵本。 残念ながら絶版になってしまっているようです。図書館などで是非! |
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