*たわごとコラム

鳥が巣をつくる家には福がくる

チェコにとても古いコウノトリの巣があると、ニュースになっていました。
1864年に作られたという記録が地元の自治体に残っているそうで、
以来150年近く経った今も、その巣は「現役」なのだそうです。

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コウノトリのために、この煙突は150年間使われなかったのでしょうね。
すっかり、巣と一体化しています。
煙突の持ち主さんがいるとすれば、
自分が生まれる前からこういう状態だったわけですから、
大して不便を感じることもないのかもしれません。

この写真を見て、私はすぐにヨセフ・ラダの絵本を思い出しました。
もしもラダがこの巣のことを知っていたら、必ず題材にすると思うのです。
どんな絵になるかも、何となく想像できます。
もしかすると、本当に作品が残っているかもしれませんね。
なんてたって、150年前から現役なのですから。

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煙突の持ち主さん気持ち、私も少しだけ分かります。

実は・・・

最近、窓の外の電線にスズメがとまっていることが多いな~と思っていたら、
どうやらうちの屋根に巣を作っているみたいなのです。
ベランダにでると、頭上でヒナの鳴き声が聞こえます。
スズメは用心深いので、いつもなら窓を開けると
さ~っと飛んでいってしまうのですが、親鳥は全く動じません。

気付いた当初は、ベランダから電線に止まっているスズメたちに
「ここに巣をつくられると、困るんだよね~」なんて話しかけてみたり、
足場をつくって巣の様子を見てみようとしていたのですが、すぐに思い直しました。
そんなことをしたら、親鳥が育児放棄をしてしまうかもしれないと思ったからです。

鳥に巣を作られると屋根が傷むといわれているけれど、
もしもヒナが親鳥に見捨てられてしまったら・・・・

「屋根が傷んだら、直せばいいね」
ということで、スズメの子育てをそっと見守ることにしました。

なんだか上の階に小さな家族が住んでいる感じで、
そう思うとちょっとあたたかい気持ちになります。

近所のおじいさんによれば「鳥が巣をつくる家には福がくる」そうですしね。(笑)

煙突の持ち主さんも、多分同じような気持ちなのではないかと思うのです。
きっと、福もいっぱい来たに違いありません。

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