*たわごとコラム
闇を探して
NASAと米海洋大気局が昨年打ち上げた「スオミNPP衛星」が撮影した画像です。
この衛星は特殊な赤外線画像装置を搭載していて、
海上の1隻の船明かりまで認識することが出来るのだそうです。
明るいですね~。
アメリカ、ヨーロッパ、インド、中国・・・
日本なんて、国中が光っています。
これじゃあ、日本できれいな星空が見えないのも当然です。
都市部では、よく晴れた日でも明るい星しか見えません。
田舎に行けばたくさんの星が見えますが、
お年寄りは口を揃えて「昔ほどじゃないよ」と言います。
そりゃそうですよね。
地上の明かりはどんどん増えているのですから。
今では、天の川を見たことがない子もたくさんいるのでしょうね。
私は子供の頃から星を見るのが好きでしたが、
ずっと人口密集地に住んでいましたので、自宅から見える星の数は限られていました。
明かりが少ないところ程きれいに見える星空の観察は、
子供だけでは出来ないことなのです。
高校生の時、自由研究のテーマに「流星群」を選んだら、
ペルセウス座流星群の日に、母が車で明かりの少ない場所に連れて行ってくれました。
充分な知識もなく、どこという宛があったわけではないのですが、
その日の天気図を見て、とにかく空が大きく見えて暗そうな場所を選び、
たどり着いたのは、広い砂浜が続く九十九里海岸でした。
暗い方へ、暗い方へと車を走らせて・・・
真っ暗な海岸に車を停め、ヘッドライトを消した瞬間に感じた大きな闇。
空を見上げた時に目に飛び込んできた、星、星、星・・・
私にとっては生まれて初めて見る、「降るような星空」でした。
その後も何度か流星群を見るために、四方八方へ「闇への移動」を繰り返しましたが、
年々、ここは!という場所が見つけずらくなっています。
街灯が一つついているだけでも、星は見えなくなってしまうのです。
山や森に入れば明かりはなくなりますが、
木に囲まれてしまうので空が大きく見えません。何より夜は危険です。(当たり前)
12月14日 はふたご座流星群のピーク。
今年は新月に重なっているので、天気さえよければ絶好の条件となります。
もしも晴れたら、また暗闇を探しに出かけようと思っています。