*たわごとコラム

天の川を道しるべに

「フンコロガシ、天の川を道しるべに・・・」という科学報道を目にしました。

フンコロガシは天の川の光を頼りにまっすぐにふんを転がすという研究結果が25日、米科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に発表された—とのこと。

太陽光や地磁気をナビにする動物や鳥、虫たちのことは昔学校で習った覚えがあります。
アザラシや一部の鳥が星を手がかりにすることは分かっているそうですが、
天の川を道しるべにすることが報告されたのはフンコロガシが初めてなのだとか。

見える星の数が少ない地域に住んでいると「天の川の光を頼りに」というのは
やにわには信じられませんが、先月のコラムにも書いたように、
降り注ぐような星空が見えるところでは、天の川ははっきりと目視できますし、
それほど不思議なことでもないのかもしれません。

ちなみに、フンコロガシというのは和名で、学名はScarabaeus。
スカラベ (scarab)というのが通称です。

古代エジプトでは、スカラベの習性が太陽神と近似したものであることから、
聖なる甲虫として崇拝されていたといいます。
けれどもこんな話を聞くと、
本当はもっと深い理由があったのかも・・・と、思ってしまいます。

天の川が見えなくなってしまった地域のスカラベは、どうしているのでしょうね?
そういう地域では、生きていけないのでしょうか?

星が見えなくなると、人はいろいろな意味で道を見失ってしまいますが、
それは人間だけではないのですね。

>>フンコロガシも「天体観測」、天の川を方向の手掛かりに

PADE TOP