*たわごとコラム

お菓子作り

小学生の時に「お料理しましょう!」という
子ども向けの料理本に出会ってからというもの、特にお菓子づくりにハマってしまい、
10代半ばぐらいまではよく、クッキーやらケーキやらパイやら
いろんなお菓子づくりに挑戦していました。

一時期は、クリスマス・ケーキまで自作するほどだったのですが、
高校を卒業するあたりから、急に熱が冷めてしまいました。

時間的余裕がなくなったから、ということもあるのですが、
一番の理由は、お菓子の材料である砂糖やバターの分量の多さ。

お菓子を手作りしてみると分かるのですが、
とにかく多い! 砂糖やバターの量が 。
小・中学生の頃はそんなに気にならなかったのですが、
お年頃ともなると(私にもあったのよ、そういう時代が・・・苦笑)、
お菓子を作る度に、『こんなに砂糖をいれるんだ!』とか
『こんなにバターをつかうんだ!』とか・・・
そんなことが気になり始めてしまったのです。

例えば、レシピにお砂糖80gと書いてあって、
『ふむふむ、80gね・・・』と計りで分量を量ってみると、
「え?こんなに~~!?」となるわけです。
市販のバターをほとんど丸ごと使うなんてレシピもザラですし、
クリームやら、チーズやら、チョコレートやら、
とにかく、すごいカロリーであることが材料の分量を見ることで
ものすごく具体的に理解できてしまうのです。
コーヒーを飲む時に、カロリーを気にして
『お砂糖をスプーン一杯だけにしておこう!』なんて 、
そんなささやかな努力は、小さなお菓子を一つつまんだだけで
あっというまに帳消しになってしまいます。

さらに20代になると、カロリーのことより、
健康上どうなのかということの方が気になり始めました。
自然食について興味を持ち始めていたので、
分量の多さだけでなく、その質にまで考えが及ぶようになったのです。

そうなるともう、子どもの頃のように無邪気にお菓子づくりを
することができなくなってしまいました。
自己流で、レシピより砂糖やクリームの量を減らして作ってみたりもしたのですが
特にお菓子というのは、下手なことをすると膨らまなかったり、固まらなかったり、
失敗する確率がとても大きいんですよね。

お店で売られているお菓子たちも
どんな材料がどれぐらい使われているのか予想がついてしまい、
その上、最近では添加物も気になったりして、
そう簡単には手が伸びなくなってしまいました。

・・・といっても、甘いものが嫌いになったわけではありません。
というか、今も大好き・・・(苦笑)

その後、自然食関係のお菓子のレシピとか、お砂糖を使わないで作るレシピとか
そういうものがあることを知って、また時折手作りをするようになりましたが、
もうだいぶ長いこと生クリームを泡立てていません。

今ではもう、お砂糖たっぷりのお菓子は苦手になり、
野菜や果物の自然な甘みでも充分に“甘く”感じるようになりました。
ご飯でも、水でも、塩でも、良いものはよくよく味わうと甘みを感じます。
しかも、それがものすごく美味しいのです。

・・・やっぱり、甘いって美味しい!

なにがどうあれ、甘いもの断ちなどできるわけもなく、
時には、あれこれ考えずに「心の栄養補給だ~」などといってお茶の時間を楽しんでいます。
ケーキを買って、なんでもない日を祝ったりもします。(笑)

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