*たわごとコラム

クロッキーが教えてくれたこと

早いもので、クロッキーが逝ってからもう一ヶ月経ちました。
だいぶ気持ちも落ち着いてきましたし、
クロッキーが教えてくれたことのいくつかを、書き留めておこうかと思います。

クロッキーがうちに来たのは、18年前。
生後5~6ヶ月くらいでした。
人気のない荒れ地で、突然うちの車の前に飛び出してきたのでした。
いったいどこで生まれたのか、どうしてそんなところにいたのか。

うちに連れ帰り、お風呂に入れて、ごはんをあげて・・・
ところが、クロッキーはなにをあげても口にせず、
いつまでも部屋の隅でカチコチになって、私たちのことを警戒していました。

すぐに慣れるだろうと思っていたのですが、
翌日も、その翌日も、食事どころが、
外に連れて行ってもトイレさえしないのです。

私たちが側にいる間はずっと、お座りをしたままただひたすら身を固くして、
こちらの様子をうかがっていました。
よほど人間が恐かったのでしょう。
宅配便のドラバーさんが玄関に入ってきただけで、
テーブルの下に逃げ込んで、震えながらお漏らしをしてしまうほどでした。

その後診てもらった獣医さんによれば、
相当人間にいじめられたか、怖い思いをさせられたのだろう、とのこと。

子犬といえば、無邪気で、人なつこくて、コロコロ戯れている・・・
そんなイメージがありますが、
クロッキーは、そんなイメージにはまったくあてはまらない子犬だったのです。

・・・・・・つづく

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