*たわごとコラム

とても小さな旅

月曜日の祝日、店主Bの突然の誘いで小旅行。
今すぐ出発するというので、とりあえずお財布だけ持って着の身着のまま家を出ました。

まず向かった先は、最寄りの駅。
『電車に乗ってゆくのかな?』と思いきや、
「ほら~ 」と店主Bが指差した先には、
溢れんばかりに小さな橙色の花をつけた大きな金木犀の木。

あまり駅を利用しないので、今までぜんぜん気がつかなかったのですが、
改札口の横に、大小の木が並んでいました。
今が満開、辺り一面にいい香りが漂っています。

この駅は、改札口を出た時に見える大きな桜の木が有名で、
「旅で訪れるなら春が一番」と友人に伝えたりしていたけれど、
これからは、「秋もいいよ 」と言うつもり。

それから、甘い香りに誘われて見慣れた街を気ままに散歩。
よくよく見たらあっちにも、こっちにも。
開花期以外は分かりずらいのですが、
お庭に金木犀の木を植えているお家は、結構多いんですね。

道すがら、知り合いのおじいちゃんと立ち話をして、
チビやツクシやベルに挨拶をして、
気がついたらだいぶ長いこと歩いていました。

この街に一軒しかないコンビニに入って、何かおやつでも・・・
と思ったのですが、急に思い立って缶ビールとおつまみを購入。
それを持ってトコトコ海岸に行き、防波堤の先っぽでおもむろにシュパッ!
どこにでも売っているありふれたビールだけれど、やたらに美味しい一本でした。

気がつけば夕暮れ、暑くも寒くもなかった空気が少しずつ冷えてきて、
お休みの終わりを告げていました。

「そろそろ、帰ろうか・・・」

とても小さな旅でしたけれど、しみじみ楽しい一日でした。
まさに、一年に何度とないゴージャス・デーです。

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