*たわごとコラム

This is it

久しぶりに映画館に足を運びました。
マイケル・ジャクソンの「This is it」を観るために。
別にM.Jのファンというわけではないのですが、
同じように、“ファンじゃない”という親しい友人から強く勧められて、
観てみる気になったのです。

M.J云々いう前に、まずは「たまには映画館で映画を見るべきだな~」と実感。
レンタル屋さんでソフトを借りられるようになってからというもの、
映画館に行く機会がめっきり少なくなっていました。
やっぱり、“映画館で見るべき作品”というものがありますね~。

さてさて、ファンでもない私が観た「This is it」。
素直に感動しました。
テレビで見るM.Jは、世界的なスターであるがゆえにあれやこれやと
誹謗中傷の対象になっているシーンが多くて、
ここ数年は、悲壮感ばかりを感じていたのですが、
「This is it」に映る彼は、舞台の上で天分の力を発揮する本来の姿でした。
天才の作品に触れると、それがどんなジャンルのどういう表現であろうと、
自分の偏狭な感覚が吹っ飛んでしまいます。
いいとか悪いとか、好きとか嫌いとか、ファンだとかそうじゃないとか、
そんな二極論的な捉え方が、いかに無意味なことかを思い知ります。
世界は、希有な才能を失ったのだな・・・と、しみじみ感じました。

映画では、そんなマイケル・ジャクソンの人間性や
超人的な才能を浮き彫りにしていましたが、
彼自身が「This is it」でテーマにしていたのは、
「Heal The World-【世界を癒そう】」だったとのこと。

彼は彼なりのやり方で、自分以外のものたちのために何ができるかを
考え続けていました。
そして、行動し続けていました。

出る杭に対するシニカルな視線は常に存在します。
「Heal The World」を掲げるスーパー・スターを誹謗中傷する声は今も消えません。

けれど、「あなたは他のために何をしていますか?」と問われたら、
多くの人が口をつぐんでしまうでしょう。
人を批判する時間があったら、自分に何ができるかを考えるべき。
自分はちっぽけ過ぎて何もできないと嘆く時間があったら、
道ばたのゴミの一つでも拾うべきなのですね。

  Earth
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  Heal
The World >> Click!

もうすぐ2009年が終わります。
そして今日はクリスマス。

自分のことや、そのまわりのことでいっぱいいっぱいになりがちだった、
この一年を省みながら、
せめて今日ぐらいは世界に思いを馳せて、静かに祈りたいと思います。

メリー・クリスマス。

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