*たわごとコラム

古本のおまけ

古本には時々“おまけ”がついてきます。
以前の持ち主さんが本に挟んで、そのまま忘れてしまったもの。

私がこれまでに出会ったのは、
カード、メモ書き、チケット類、写真、押花、貸し出し票、などなど。

特に絵本に挟まっている“おまけ”は 、微笑ましいものが多いのです。

つたない筆跡で書かれたメモや手紙、可愛らしいイラスト、
子供たちの小さな手が脳裏に浮かびます。

写真が挟んであったりすると、
『子供にこの本を読んであげたお父さんかお母さんの忘れ物かな?』
などと、想像してしまいます。

“おまけ”は、時間を超え、時に国境を越えて、
当時の持ち主さんたちの息づかいを、かすかに伝えてくれるメッセンジャーです。

“おまけ”からメッセージを受け取ると、
古本との出会いも縁なのだと、しみじみ感じます。

いったい、どんな旅をしてここにたどり着いたのか。

遠路はるばる私の元へとやってきた本たちに、
思わず「ありがとう」といいたくなるのです。

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