*たわごとコラム
ツバメの兄弟が電線で・・・
電線に5羽並んでいるのは、巣立ったばかりと思しきツバメの兄弟。
時々親鳥が飛んできて、子ツバメに餌をやっています。
巣立って間もなくはまだ、巣にいる時と同じように親鳥から餌を貰うようです。
親鳥が再び戻って来るまでには相当な時間がかかるのですが、
子ツバメたちは、ひたすらじっとその時を待っています。
この日の朝、空はどんよりした雲に覆われていました。
しばらくすると、大粒の雨が降ってきました。
それでも、子ツバメたちは同じ場所に居続けます。
間もなく、雨はどしゃ降りになりました。
子ツバメたちはお互いにじり寄り、
巣にいた時と同じように身を寄せ合って、
初めて体験するであろう苦境にじっと耐えていました。
こんなにすごい雨が降っても飛び立とうとせず、親鳥を待つ子ツバメたち。
この時の子ツバメにとっては、強い雨に打たれ続けるよりももっと、
独りで飛び立つ未知の世界の方が怖いのでしょう。
この子ツバメたちの様子を、数日間観察することができました。
子ツバメたちは、その後それぞれが小さな冒険を繰り返し、
少しずつ、離れた場所にいることが多くなり・・・
そしてある日、姿を見せなくなりました。
今頃はもう、独りで餌をとり、大空を自由に羽ばたいていることでしょう。
子ツバメたちが巣立った後、親鳥はどうしているのでしょう?
人間のように、『ほっとした』とか『淋しい』とか、感じたりするのでしょうか?
子ツバメたちに、何の見返りも求めていないことだけは確かですよね。