*たわごとコラム
第5回はやま一箱古本市、無事終了しました。
第5回はやま一箱古本市、無事終了しました。
お天気にも恵まれて、なかなかの賑わいになりました。
レトロな会館内はのんびり、まったり。
古本市にはぴったりの雰囲気です。
神社前に建つこの会館は、お祭りの時には演目の舞台になったりするそうです。
楽屋として使われる2階への階段。
上の部屋では絵本の読み聞かせ会がありました。
「子供には急すぎるのでは?」と大人たちは心配しましたが、
実際には、子供はらくらく、大人はびくびく。 笑)
片付けが終わった後の会館は広々としていて、
子供たちは騒ぎ放題で大喜び。
何故か「お尻撮って~」とにじり寄ってきます。
*『見える透明人間と、見えない木の実と、まっくろくろすけ』
実は、大人たちが打ち上げをしている合間に、
上の写真に写っている子供たち4人と、会館奥にある台所に探検しに行きました。
昭和のまま時間が止まってしまったようなその台所には、
古い食器棚があったり、ストーブがあったり・・・
何もかもが当時のままになっていて、まるでトトロの世界です。
ずっと大騒ぎしていたのに、
台所に入った途端にシ~ンと黙りこくる子供たち。
何故かみんなキョロキョロしています。
その時流し台の方から「ガチャ」と小さな音が・・・
「今の何の音?」
「ストーブの音じゃない?」
「誰かストーブ触った?」
「触ってない・・・」
「僕も触ってない」
「え~、じゃあ何の音?」
「わからない~、何かいるんだよ~」
「何がいるの~?」
「私、見たよ」
「何を?」
「透明人間」
「透明人間!?」
(透明人間が見えるって、それなんか違う…と、一瞬大人の私は思いました。笑)
「私見たもん」
その時一番小さな子が自分のワンピースの裾を両手で持って、私に近寄ってきました。
「木の実をあげるって」
とお姉ちゃんが通訳してくれました。
スカートの中から見えない木の実を一つつまんで口に入れ…
「おいしいね~、ありがとう」
「あっ、なんかいる!私感じるもん!」
(お姉ちゃんが確信を持ってそういうので、私もちょっと怖くなってきました…笑)
「なにがいるんだよぅ」
男の子はほとんど涙目。
「まっくろくろすけじゃない?」
「ほら、あそこのところ、なんか黒くなってる」
もう一人の男の子が天井の端っこにあった黒いシミを指差しました。
「ほんとだ!まっくろくろすけだ!」
「まっくろくろすけだ~!きゃ~!!」
「きゃ~!!」
「きゃ~!!」
「きゃ~!!」
みんな一目散に逃げ出して、大人たちがいる大広間へ。
探検の結果、この会館には、
子供には見える透明人間と、まっくろくろすけが住んでいることが分かりました。
それと、見えないけれど、おいしい木の実が拾えるようです。
いろんなものに出会えて、本当に楽しい古本市でした。
(私も一人ではあの台所に行けないかも…笑)