*たわごとコラム
今何食べたい?
我が家のホームドクターは、
具合が悪くなったら「食べたいものを食べないさい」とおっしゃいます。
逆に「何も食べたくないなら食べなくてもよい」ともおっしゃいます。
つまり、自分の体に耳を傾けてそれに従いなさいというのです。
ただし、中毒性のあるものなどを食べ続けていると、
本来の感覚が鈍ってしまって、なかなか正しい判断が出来なくなってしまうのだそうです。
そう言われると、私なんぞはまったく自信がありません。
お茶にコーヒー、チョコレート・・・砂糖でさえ厳密に言えば中毒性があります。
そんな私にドクターはこんなアドバイスをくれました。
「子供の頃に大好きだったものを思い出してごらん。
それはおおむね自分の体にあった食べ物なんだよ」
「子供の頃に好きだったもの?」
「そう、そういうものを、食べたい時に、
頭であれこれ考えずにおいしいなと思える分だけ食べてごらん」
私の場合、以前身体を壊してからというもの、食には結構気をつけるようになりました。
いろんな知識を身につけて、いつも『あれこれ考えながら』食べています。
ですから、ドクターからのアドバイスは、やにはには信じられないものでした。
○○は●●に効くとか、○○はすごく体にいいとか、
逆に××は体に悪いから食べない方がいいとか・・・
巷にはそういう情報が溢れかえっています。
誰だって健康でいたいので、ついついそういう情報に振り回されてしまいがちですが、
本当に効果があるのかどうかは正直言って「?」。
どちらかというと、効くと信じたものを食べていることの安心感の方が
大きいような気がします。
それはそれで、効果といってもいいのかもしれないですけれどね。
(ちなみにそういうのをプラシーボ<プラセボ>効果と言います)
ドクターによれば、誰にでも効くものなんてないし、
コーラみたいな体に悪そうなものが合っている人もいるのだそうです。
ちなみに、子供の偏食にも意味があって、
あまり嫌いだというものを無理に食べさせない方がいいのだとか。
感性を鈍らせている原因は、中毒性のある食べ物より、
いつの間にか蓄積してしまった既成概念なのかもしれません。
とありあえず頭を空っぽにして聞いてみました。
「私、今何食べたい?」
返ってきた声を一瞬私の頭が否定しそうになりましたが、
思い切って食べてみることにします。