*たわごとコラム

モロッコ帰りのH.K

モンゴルとスペインに4ヶ月滞在していたH.Nちゃんが、
帰国のその足でうちに立ち寄ってくれました。
その前にも彼女はユーラシア大陸を横断していたので、再会するのは1年半ぶりです。

駅まで迎えにいったのですが、改札から出てきた彼女の周りだけ空気が違って見えました。
バックパックが20kg、友達へのお土産がいっぱい詰まったカートが20kg、
計40kgもの荷物を持って現れたH.Nちゃん。

C1202-20.jpg

その日は「やっぱり日本の食べ物はおいしいな~」という彼女に、
あれやこれやと日本食をごちそうし、旅の土産話で盛り上がりました。

モロッコのタジン鍋屋で手伝いをして、そのかわり安く宿泊させてもらったという話。
ベルベル人の結婚式に出席したという話。
砂漠の朝日がきれいだったという話。
スペインで突然ファッション・ショーに出演することになったという話。
クスクスのおいしい作り方・・・
彼女はモンゴルやスペイン以外にも世界中を旅しているので、話の種が尽きません。

ほとんど日本にいないので、
アベノミックスも尖閣問題も、剛力彩芽も、いもとようこも知りませんが、
彼女しか知らないことをたっくさん知っています。

「この後どうするの?」と質問すると、
「バイトをしてお金が貯まったら、今度はアフリカ大陸と南米大陸を旅する予定」
だと目をキラキラさせながら答えていました。

彼女は、私の知り合いの中で最も「自由」な人。

「就職しなくて大丈夫なの?」とか
「結婚適齢期過ぎちゃうよ」とか
「年取ったらどうするの?」とか

一般の人は、たいがいそんなふうに彼女に問いかけます。
ほとんどの人は将来に不安を感じていて、
常にそれに備えようとしているからだと思います。
今のところ彼女は、全くそういう不安を感じていない様子。

うちでは時々、本当に自分がやりたいことを考えるために、
「もしも今、時間もお金も体力もあって、それ以外足かせも何もなかったら何がしたい?」
と問いかけ合います。「もしも宝くじが当たったら・・・」みたいなのりで。
もしも、の話なのだから、何でも好きなように答えればいいのに、
何故か即答できなかったりします。
そんな時、心底『いかんな~』と思うのです。

彼女が、これからどんな旅を見せてくれるのか、とても楽しみです。

彼女は、ただ彼女らしく生きることで、私たちに多くを与えてくれているのです。

PADE TOP