*たわごとコラム

そもそも話、つづきのつづき

こうして、私にとって絵本は特別なものになりました。

 
かつて、こんなコラムを書いたことがあります。

絵本に宿るもの
http://preciousbooks.blog26.fc2.com/blog-entry-552.html

「絵本を作る人にも、それを伝えようとする人にも、
自然に、なにか善的なものが作用しているように思うのです。
それがとても根源的なものであるがゆえに、
思いが、あらゆるボーダーを越えて人の心に届くのでしょう。」

弱り切った私の心に届いたのは、絵本の内容うんぬんというよりも、その”善的な何か”だったのだと思います。

 
私が商品開発の仕事に携わっていた時代はバブル景気のまっただ中で、
日本ではまだ”エコロジー”や”ガイア”などといった考え方もあまり一般的ではありませんでした。
そんな時代に私の中に生まれてしまった『?』はどんどん増え続けて、
やがて肉体にまで影響が出てしまいました。

あれから長い時間が経過して、”エコ”なんていう言葉が流行語のように使われるようになりましたけれど、
『?』に完全無欠な答えが見つかったわけではありません。

けれども今では、あの頃の自分よりも少しだけ見えているものがあるのです。

例えば、絵本も”商品”なのですよね。
”商品”である以上、基本的には経済の仕組みから外れることはありません。
それでも、そこに”善的な何か”が宿る・・・
そういう商品は、絵本だけではないのです。

今では、どんなに面倒でも『?』をごまかさないことが大切だと思っています。
少しずつ道しるべを確認しながら、進むしかありません。

 
 
さて、再スタートそうそうちょっと固い内容のコラムになってしまいました。
初心を再認識したところで、次回からはいつもどおりの”たわごと”コラムに戻ります。

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