*たわごとコラム

思いが詰まった古本屋

昔のアルバムを整理していて目に留まった古本屋の写真。
ポルトガルの小さな村で偶然見つけた店です。

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「小さな村」にしてはかなり大きな店で、足を踏み入れた瞬間「わ〜っ」声を出して驚いたのを覚えています。
壁一面に無数の木箱が打付けてあって本がぎっしり詰め込んであり、
店の真ん中には平積みの本が並んだ大きなテーブルと座り心地の良さそうなチェア。
何故か入り口近くで新鮮な野菜が売られています。
カウンターで、おそらく店主であろう若い男性がせっせと本の整理をしていました。

店の隅々から、店主の思いが伝わってきます。

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この店に込められた「情熱」を感じながら想像してみました。

  店主はこの小さな村を気に入ってここに移住して来た。
  そして、大好きな本に囲まれて暮らすという夢を実現させた。

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日本でもそうですが、こういう古書店は個人経営であることがほとんどです。
実現するには、大きなパッションとエネルギーが必要で、
おのずとそこにはオーナーが綴った「物語」がカタチになって表れています。

この店には、そういう物語がたくさん詰まっているように見えました。

古書店だけではありませんが、思いが詰まっている店はそこを訪れる人の思い出に残りやすいのです。

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