*たわごとコラム
暗澹たる気持ち
先月、私は暗澹たる気持ちで過ごしていました。
“食品の裏側”という本を読んで、“不都合な真実”というDVDを見たら、
なんだかもうダメなんじゃないかと思ってしまったのです。
その頃、たまたま環境問題をテーマにしたテレビの特番が重なって、
余計に気持ちが沈みました。
もちろん、いずれも初めて触れる情報ではありませんが、
より具体的なデータを提示されて、いかに深刻な状況であるかを再認識したのです。
“食品の裏側”の著者である安部 司さんも、
“不都合な真実”を制作したアル・ゴアさんも、
人々を絶望させるために情報発信しているわけではないのですから、
『ダメなんじゃないか』なんて思ってしまう事自体がダメなんですが、
誰もが一瞬はそう思ってしまうのではないかと思える程に、シビアな内容でした。
しかも、これらに示されている“食の危機”、“温暖化の危機”以外にも、
問題は山積みです・・・
アラームは鳴り続けています。
しかも、手遅れなのではないかと思えるようなレベルです。
「いったいどうすれば? 」
“不都合な真実”というDVDの中にも、
講演を聴いたある女性が、アル・ゴアさんに、
「私たちはどうすればいいのでしょうか」と問いかけるシーンがありました。
自分にいったい何ができるのか、誰もが皆そう考えるでしょう。
私も考えました。
そしてどんなに考えても、できることは身近な、とてもささやかなことばかりで、
それが、いったいどれほどの足しになるのだろうかと気が遠くなってしまうのです。
けれども私はかつて、自分なりの一つの答えにたどりついていて、
結局、またそこに回帰しました。
そうしてやっと、『ダメなんじゃないか』という気持ちを捨て去ることができたのです。
それは・・・つづく。