*たわごとコラム

葉山+逗子アートブックフェアに出店します

葉山+逗子アートブックフェアに出店します。

神奈川県葉山芸術祭の一環として開催される
アート・ブックフェアに出店することになりました。
主催者のインフォメーションによると、
「アート本好きが持ち寄るアートブック市を中心に、
ワークショップ、ライブ、出張カフェなど盛りだくさんな内容で盛り上げる “アートブックのお祭り”」とのこと。
今年のテーマは「絵本」で、特設コーナーもできるそうです。

逗子文化プラザの中庭にフリーマーケット・スタイルで出店することになるので、
プレシャス・ブックスとしては初めての青空市。
雨が降ったら、屋内のギャラリーが会場になります。
今回が2回目の開催なので、そんなに規模は大きくないと思うのですが、
他にも様々なイベントが行われるようなので、
お近くにお住まいの方、よろしかったら遊びにきてください。

今回は青空市らしい品揃え?にする予定ですが、
もしも「こんな本持ってきて!」というリクエストがありましたらご一報くださいね。


葉山+逗子アートブックフェア 2012

2012年5月6日(日)11:00~16:00
会場:逗子文化プラザ中庭&ギャラリー   入場無料/雨天決行
逗子文化プラザのホームページ http://www.bunka-plazahall.com/koutu.html

>> 拡大

葉山芸術祭のサイト
http://www.kanshin.jp/hayama-artfes/?mode=top
http://hayama-artfes.net/info/

人間とツバメ

今年もやってきましたね、ツバメたち。
今は、巣作りの物件探しをしている真っ最中・・・という感じです。
うちのベランダにも時々下見に来ます。

民家の軒先や、店先、ガレージの天井などなど、
この辺りでもいたるところで巣を見かけますが、
支える台がしつらえてあったり、フンをよけるカバーがしてあったり、
どこの家主さんも温かくツバメの子育てを見守っている感じが伝わってきて、
微笑ましいです。

昨年近所の八百屋さんでは、店先のわきにある
誰でも手が届きそうな照明の上にツバメが巣を作りました。
野菜を買いに行く度に、
並んで大きな口を開けている子ツバメを間近に見ることができました。

ツバメが人里に巣を作るのは、外敵から身を守るためなのだそうです。
人間との共生を選んだ珍しい野鳥なのです。

ツバメは人間を外敵と思ってないのでしょうか?

この共生関係は人間が農業を始めて以来と考えられているそうですが、
もしもその長い歴史の中で、人がツバメを傷つけ続けていたとしたら、
とっくにツバメは人里を離れていたことでしょう。

動物界では、人間は一番怖い存在と認識されていそうな気がするのですが、
優しいところもあるんだよ、とツバメは感じてくれているのかもしれませんね。

むやみに撮影をするよりも

デジタル・カメラが一般に普及してから、まだ十数年しか経っていないんですよね。
といっても、今の十代はすでにフィルム・カメラを知らない世代なので、
もうすっかり“過去の遺産”になってしまったのかもしれません。

今では携帯電話にも高性能なカメラがついていますし、
いつでも、どこでも、誰でも、気軽に撮影ができるようになりました。
メモリーの容量や設定にもよりますが、枚数を気にする必要もありません。
24枚撮りフィルム、36枚撮りフィルム・・・なんていっていた時代がウソのようです。

フィルム・カメラは、フィルムにも現像にもお金がかかりましたから、
どこでシャッターを切るか、それなりに考えながら撮影をしていました。
お店に現像してもらって、仕上がったプリントを受け取るまで、
どんな写真が撮れているのか確認することもできませんでした。
ピンボケの写真だって、それはそれで大切でしたから、
しっかりアルバムに入れて残しておいたものです。

今、うちのデジタル・カメラには結構大きな容量のメモリーが入っているので、
解像度を高く設定しても、そのまま数千枚単位の撮影ができます。
いつでもカメラを持ち歩いて気軽にシャッターを切るので、
日々写真が増え続け、すでに膨大なデータ量になっています。
一応、写真アプリケーションを使って整理はしているのですが、
とにかく枚数が多いので、時系列でまとめるのが精一杯。

“思い出のワンシーン”よりも、単なる記録画像のようなものが多くなって、
一、二度目を通しただけであとはストックしてあるだけ、
なんていうデータも少なくありません。
枚数が増えたからといって、
昔のように、アルバムをめくりながら思い出話を・・・
なんていう機会が増えた訳でもないんですよね。

たいして見もしないなら、何のために撮るのだろう??(苦笑)

最近ではむやみに撮影をするよりも、肉眼に焼き付けたいという思いが強くなりました。
その一瞬がかけがえのないものであればある程、レンズを通してではなく、
しっかりと自分の目で直接それを捉えたいと思うようになったのです。

私は、旅に、本や音楽プレーヤーを持って行きません。
それがどんなにたわいのないものでも、
その時、その場でしか味わえないものを、しっかり味わいたいと思うからです。

考えてみれば、カメラも同じですね。
撮影ばかりしていたら、本物を直接見る機会がどんどん失われてしまいます。
後に残るのは、鮮やかな記憶ではなくて、どうでもいいようなデジタル画像ばかり。
それらの画像は、deleteボタンを押しただけで一瞬で消えてしまいます。

撮影は記憶のINDEXになる程度にして、
五感でじっくり感じ取りながら生きてゆきたいと思うのです。

桜のほほえみ

いよいよ桜の花が散り始めましたね。
年に一度のこの麗しい季節を名残惜しんで、
もう一度だけ桜にまつわるお話を・・・

先日の新聞に、詩人・長田弘さんの「小さな本の大きな世界」というコラムが
掲載されていました。
佐野藤右衛門さんの『桜守のはなし』という本を紹介する内容で、
サブタイトルが「桜のほほえみ」。

桜守とは、その通り、桜を守る人のこと。
佐野藤右衛門さんは京都で16代続く造園業の当主で、
日本全国を飛び回り、傷ついた桜の手当てをし、
桜の新種をさがす「桜守(さくらもり)」です。

このコラムで紹介された佐野藤右衛門さんの言葉がとても印象的だったので、
備忘録としてここにその一部を転載させていただきます。

「桜は下をむいて咲きます。
他の花は太陽にむかって咲くのに 、桜は下をむいて咲く。・・・」

「毎朝かならずうちの桜畑をみてまわります。
桜の声を毎日聞いて、光、水、土、鳥、まわりの木に気をつけなあきません。
そのうちどれかひとつでもバランスが崩れると、桜は弱ってしまう。」

「種からそだつ桜はどれだけあると思いますか?たったの3種です。・・・
染井吉野や里桜のように、種でのこせない桜をのこすには、
人間が接ぎ木をしてやらなあきません。」

「旧暦の2月(およそ今の3月)、月が丸くなってくるのと同じころ、
つぼみはめいっぱい気張って、膨らんでくる。
この様子を『笑いかけ』といいます。
私は桜がやさしくほほえむ、この瞬間が、いちばんうれしいんですわ。」

この街の“駅”

早いもので、この小さな街に越してきて8年が経ちました。
もうすっかり地元民です。

当時のコラムにも書いた覚えがあるのですが、
(そう思うとこのコラムも随分長いこと続いていますね~)
車であちこち走り回って住みたいと思う場所を探し、
最終的にここに決めたのでした。

この街が気に入った理由は、“駅”。
何となく立ち寄った駅がとても素敵で、
そこでたまたま出会った地元の人たちがとても親切で、
あんまり居心地がよかったので何時間も駅前で過ごしてしまったのでした。

駅が気に入って引っ越してきてしまうなんて・・・と言われそうですが、
結果的に正解だったので、「そんな生き方もありだよ」と今は笑って言えるのです。
当時、不安が全く無かったわけではないんですけどね。

そんな大好きな駅が今、1年で一番美しい時期を迎えています。
桜が満開、その根元に植えられた水仙がとてもいい香りです。

2年前、駅から徒歩3分の場所に気に入った家が見つかりました。
ですから、今は車ではなく、歩いて駅の桜を見に行きます。

後で思い出し、気づいたことなのですが、初めてこの街に来たあの日、
駅前で出会った優しいおばあさんは、我が家の裏に住むAさんでした。
今では家族ぐるみのお付き合いです。

それが駅だろうとなんだろうと、
心から『いいな~』と思えるものを素直に求めてゆくと、
小さな奇跡が重なって、
明るい方へ、暖かな方へと自然に進んで行けるのかもしれません。

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虹が出ました

春の嵐の後、虹が出ました。

海町に住んで数年経ちますが、水平線から伸びる虹を見るのは初めて。

この時、ずっとデスクワークに集中していたのに、
ふと窓の外に目をやったのは何故だろう??

気づかなければ、目の前にあっても出会えない・・・
そんなささやかな偶然も、小さな奇跡といえるかもしれません。

天と地を結ぶ七色の架け橋は、
ほんの数分で、幻のように消えてしまいました。

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