*たわごとコラム

捨てられない切り抜き

新聞を読んでいて気になった記事があると、
迷わずチョキチョキと切り取ってしまいます。

内容は多種雑多で、役立ちそうな情報から新刊本の書評、
いいなと思った俳句や感動した写真などなど・・・

スクラップブックに貼る程のものでもないので、
時々整理して大半は捨ててしまうのですが、
その度にどうしても処分できないものがいくつか残ります。

一番古いのは、なんと高校生の時に切り取った一面広告。
(何年前かは秘密・・・笑)
すでに、だいぶ紙が黄色くなってしまっています。
確か、元旦の新聞に掲載されていたもので、
Gパンをはいた若いお父さんが、赤ちゃんをぎゅーっと抱きしめて
笑っている写真が使われてます。
なんだかすごく感動したんですよね~。
この切り抜きを見るたびに、その時に感じたものが鮮明によみがえるので、
なんとなく捨てられずにいました。

その他、「宇宙の音ってどんな音?」っていう記事とか、
「散る桜、残る桜も散る桜」という俳句の紹介とか・・・
そんなに多くはありませんが、何枚かの切り抜きが
いつまでも専用の箱の底に沈んでいます。

反対に、情報系の記事の切り抜きは寿命が短い・・・
大半は、すぐに陳腐化してしまいます。

捨てられない切り抜きは、つまるところ私が
ずーっと変わらずに大切だと思っていることを表しているわけなんです。
そう思って見直してみると・・・なんだか・・
ははは・・・です。

ちなみに、最近切り抜いたお気に入りはこれ↓。

犬の写真は新聞じゃなくて、日めくりカレンダーのある日の一枚。
切り取った後も捨てられない。

結局、こんなのばっかり。苦笑

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雨も必要なんですよね

昨日はゴロゴロと雷鳴が轟いて、列車がストップしてしまう程の大雨が降っていましたが、
今日は一転して雲一つない青空が広がっています。
ただそれだけのことなのに、なんだか身体も気持ちも軽くなった感じ・・・ 苦笑。

毎日何気なく眺めている山の色が、とても深い緑になっていることに気がつきました。
うっとうしいと思いがちだけど、雨も必要なんですよね。

今日の新聞・・・

『自宅に残してきた愛犬はなを抱きしめる○○○○さん。』
朝刊に載っていたこの記事を見て思わずポロリ。
よかった・・・

災害があると、犬や猫たちが家に置いてけぼりにされるケースが多いですね。
人間優先なのは仕方のないことですが、
家族同然の動物たちを置いていくのは、どんなにつらいことでしょう。

取り残されている全ての命に救助の手が届きますように。

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一刻も早く、被災された方々が心身ともに安定を取り戻せますようお祈りいたします。

考えずに描くこと

前回のコラムで触れたジャクソン・ポロックのホームページです。
“考えずに描くこと”が体験できます。

http://www.jacksonpollock.org/

楽しんで来てくださいね~。

身体が自然に動いて絵を描く

「・・・描く時はまず紙を汚すことから始めます。
そうすると頭ではなく身体が自然に動いて、誘導してくれるんです。
描いているうちに色も誘導してくれる。その時に思います。脳みそに勝った!と」

新井良二さんがインタビューに答えてそういっていました。

頭ではなく身体が自然に動いて絵を描く・・・
ある時期までの子どもはみんなそうだけれど、
いつの間にやら“頭”が口を挟んでくるようになって、
ともすると「私は絵なんか描けない」なんていい始めたりします。
丸を一つ描いたって、絵は絵なのにね。

大人になると、“頭”を黙らせるのは相当難しいことなのですね。
だからこそ、それができる人の絵は人を魅了するのかもしれません。
確かにそういう作品は、理屈抜きに迫りくるものがあります。

例えば、80歳から絵を描き始めたアボリジニのエミリー・ウングワレーや、
アクション・ペインティングの産みの親、ジャクソン・ポロックの絵。
この方たちの場合は、そうしようとしてそうなるのではなく、
そのようにしかできない描き手でした。

ところで、 新井良二さんの脳みそに勝ったのは、いったいなんなのでしょう?
エミリー・ウングワレーや ジャクソン・ポロックの手を動かし、
描かせるものはいったい?

見ようとすると見えなくなり、考えると消えてしまうものにアクセスして
生まれてくるものは、何?

エミリー・ウングワレーはそれを、「すべてのもの」といいました。

愚かな問いを繰り返すだけの凡人には、到底たどり着けない領域です。

FlowerbyKenzo

本日はKENZOの定番フレグランス“FlowerbyKenzo”のLimited Artists’ Editionで
起用された三人のアーティストの作品を新着UPしました。

これまでにも何度かご案内してきましたが、
Lorenzo Mattotti、 Rebecca Dautremer、 Pierre Mornetによる絵本です。

私は、香水というものとはまったく無縁な人間ですが、
“FlowerbyKenzo”の美しさにはついつい目が奪われてしまいます。

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シンプルな白い箱に描かれた一輪のポピー。
アスファルトにも根づく生命力の強い花で、フランスでは、
日本でいうタンポポのような存在なのだそうです。

アシンメトリーなガラス瓶は、高層ビルにインスピレーションを得た
“街”の象徴なのだとか。
“FlowerbyKenzo”のコンセプトは、
“都会に生きる凛とした女性”ということのようです。

このようなコラボレーションは、日本ではあまり例を見ませんが、
それはやはり、「絵本は子ども向けの本」「絵本作家は、絵本だけの作家」・・・
という枠組みが、まだまだ強いからなのだと思います。

フランスでは、絵本は決して子どものものだけでなく、表現手法のひとつ。
才能あるアーティストは、業界の枠を超えてのびのびと活動しています。
Lorenzo Mattotti、 Rebecca Dautremer、 Pierre Mornetの3人も、
絵本だけでなく、多様な分野で活躍しているアーティストたちです。

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それにしても、素敵ですね~、Limited Artists’ Edition のパッケージ。

いずれも、底知れぬ才能を感じさせる独創的なアーティストですが、
私は強く感じた共通点は、“色”のエネルギーです。
その鮮烈さ、奥深さが、このフレグランスの香りを連想させます。
また、 3人ともよく女性像を描く方たちで、
その雰囲気が “FlowerbyKenzo”のコンセプトに呼応しているのでしょう。

こんなふうに、感覚を広げてこの3人の絵本を開いてみると、
たしかに、香しい空気や、音楽や、
描かれた女性の体温・・・を感じることができます。

KENZOはきっと、3人の作品の中に、
“FlowerbyKenzo”と共鳴するエネルギーを感じ取ったのでしょうね。

おせっかいなおっさん

昨日の夕方のこと、川岸にポツンと寂しそうに座っていた裏の家の子のことを、
店主Bは心配しています。

「オ~ス!○ ○、そんなところで何やってんだ?」

「う~ん、暇だからさ~」

「もう暗くなるから帰れよ」

「う~ん」

○ ○は3人兄弟の真ん中。
お兄ちゃんの方は自転車を買ってもらえたけど、○ ○は買ってもらえない。
弟はまだ赤ちゃん・・・

「俺も子どもの頃、家に帰りたくない時があったな~ 」と店主B。

○ ○は、うるさいな~と思ったかもしれないけれど、
近所に、こんなおせっかいなおっさんが一人くらいいてもいいんじゃないかと思います。

この辺りでは、誰がどこの子でなんていう名前なのか、
大人たちはだいたい把握しています。
小さな街だからでもあるのですが、それだけではありません。
子供たちがみんなよく外で遊んでいて、顔をあわせる機会が多いからなのです。

物騒な事件が増えたからか、
最近は外で遊ぶ子供たちが少なくなったそうですね。

家から出なければ、それで安全?でしょうか?
それともやはり、現実はそんなに甘くないのでしょうか?

おせっかいなおっさんやおばさんが増えれば、
子供たちはまた外で遊べるようになるでしょうか?

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