*たわごとコラム

一番好きな季節

もうすこし・・・あと数日で咲き始めるはず、金木犀の花。
一年で一番好きな季節です。

今日、車で山道を走ったら、銀木犀が満開でした。
銀木犀は、金木犀よりもほんの少しだけ開花時期が早いのです。

多分、あと一週間もしないうちに、この辺りでも金木犀が咲き始めるでしょう。
いくつかの小さな蕾がほころびたその日に、風のにおいで分かるはず。

この季節だけは、風邪を引きたくありません。
においが分からなくなってしまったら、せっかくの“大好きな季節”が台無しです。

街中が良い香りに包まれるのは、せいぜい1~2週間。
風が吹いたり、雨が降ったりすれば、すぐに花が落ちてしまいます。

あっという間に散ってしまう花なので、余計に思い入れが深まるのです。

表紙買い

年に一度あるかないかですが、表紙買いをしてしまうことがあります。

一般的にいうと“表紙買い”というのは、
表紙を見ただけで内容を推測し、未知の本を衝動買いしてしまうことですが、
私の場合は、そういう本の買い方をすることはまずありません。
読んで字のごとく“表紙”を買ってしまうのです。

内容はまったく関係ありません。
表紙そのものの魅力に惹かれてしまうのです。
レイアウトデザインに惹かれてしまうこともあります。
使う宛のない切手やポストカードを、絵柄が気に入って買ってしまうみたいに・・・

ディック・ブルーナーが表紙を手掛けたオランダの本のシリーズが
ちょっと前に流行りましたよね(今も?)。
あれなんかはまさに“表紙買い”ブームでした。

本は“もの”ですから、
どんな作品でも、制作段階でなんらかのデザインが施されています。
コスト重視のものもあれば、
制作者の美意識が隅々にまで行き渡っているものもあります。

内容も挿画もブックデザインも、
全てにおいて質の高い本は言うまでもなく最高に魅力的なのですが、
三拍子揃っていなくても・・・
つまりどれか一つだけでも心の琴線に触れれば、
それはやっぱりPrecious bookになりうると思うのです。

好きと思う気持ちや感動に、制限を設けてしまうのはもったいない。
出会った瞬間感じたものに、素直になりたいですよね。

ちなみに、私が表紙買いした本のうちの一冊がこれ(↓)。
ポーランドの詩集ですが、内容はまったく分かりません。(苦笑)
挿画も一切なしで、かなり簡素な作りです。
さすがに、販売するにはちょっと・・・という感じですが、
どーしても見過ごすことができませんでした。
とりあえず、本棚に飾ってあります。

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本が好きです。

本が好きです。

・・・なんていうと、「読書好き」と思われがちですが、
私の場合、ちょっと違います。
もちろん読書も好きなのですが、それだけではありません。

読むためのもの、見るためのもの、調べるためのもの、
知るためのもの・・・本の用途は多様です。
絵本はもちろんのこと、実用本からちょっと難しい学術書まで、
興味をそそられるものであればなんでも、手に取ってみたくなります。

内容の云々だけでなく、“オブジェ”としても好き。
本も “もの” です。
何枚かの紙が綴じてある、世界共通の定型オブジェです。
そこに、世界中の言語で、無限に多様な意味を付加することができ、
今となってはフルカラーで、目に見えるあらゆる画像を収めることができるのです。

そういう意味では、インターネットも同じかもしれません。
音や動きを楽しめる分、もっと枠が広いといえます。
それなのに、やっぱり本の方が好きなんですよね~。
本の重さ、手にした時の感触、ページをめくった時のにおい・・・
そしてそれらが、時と共に変化してゆき、味わいが増すということ。

それはやっぱり、本が “もの” だからなんですよね。
インターネットに、経年変化で味わいが増すなんてことはありませんし、
それ以前に、古いものはどんどん消えていってしまいますものね。

テレビが普及した時も、インターネットが普及した時も、
出版業の危機が叫ばれました。
実際に、日本だけでなく状況はかなり厳しい様子。

けれども私は、
人類の歴史が続く限り、本は絶対になくならないだろうと思っています。

もうすっかり“秋”

まだまだ暑い日が続いていますが、
この辺りの雰囲気はもうすっかり“秋”です。

毎年のことですが、8月31日を境に空気ががらっと変わってしまいました。

夏休みの間あれほど賑わっていた海岸には、もう誰もいません。
海水浴客がいなくなって、たった3日しかたっていないのに、
砂浜に無数に残っていた足跡はもう消えてしまっています。
ライフセーバーのお兄さんたちの、威勢のいいかけ声も聞こえません。
海の家も既に解体されて、
夏が、ちゃちゃちゃっと片付けられてしまいました。

海の中の魚たちも、ほっと一息ついていることでしょう。

季節の変わり目がこんなにはっきりしていると、
猛暑の日には「早く秋が来ないかな~」なんていっていたくせに、
なんとなく夏が名残惜しくなったりします。

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