*たわごとコラム

Happy Holidays!

C1512-24

今、机の上に置いてある絵本です。

「あなたが うまれた せかい」

この絵本の最後の一行は、こんな感じです。
「そうです。 あなたがうまれた せかいは、こんなに すてきなところです。」

けれども大人になってしまった私は、
本を閉じた後に思わず心の中でつぶやいてしまいます。

「このせかいは、すてきなだけではないんだよ。」

子供は大人になるにつれ、この世界には目を覆いたくなるような現実もたくさんあるのだということを知ってゆきます。
神様に文句を言いたくなる時もあります。
そんな時にこの絵本を開いたら、絵空事が描かれているように感じるかもしれません。

それでも私は子どもたちに、子どもであるうちに、この絵本に出会わせてあげたいと思うのです。

大人になって、この世界がまるで暗闇のようだと思えた時に、
子供の頃に出会ったこんな絵本が、小さな光となってくれるように。

普段は忘れてしまっていても、無意識の中に染み込んだ小さな光が、そんな時にこそ生きる力を与えてくれるように。

「この世界は真っ暗闇だ」と思えることをたくさん経験しても、
「それでもやはりこの世界は美しく、素敵だ」と感じている、大人になった私たちから、子供たちへ。

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