*たわごとコラム
この街の“駅”
早いもので、この小さな街に越してきて8年が経ちました。
もうすっかり地元民です。
当時のコラムにも書いた覚えがあるのですが、
(そう思うとこのコラムも随分長いこと続いていますね~)
車であちこち走り回って住みたいと思う場所を探し、
最終的にここに決めたのでした。
この街が気に入った理由は、“駅”。
何となく立ち寄った駅がとても素敵で、
そこでたまたま出会った地元の人たちがとても親切で、
あんまり居心地がよかったので何時間も駅前で過ごしてしまったのでした。
駅が気に入って引っ越してきてしまうなんて・・・と言われそうですが、
結果的に正解だったので、「そんな生き方もありだよ」と今は笑って言えるのです。
当時、不安が全く無かったわけではないんですけどね。
そんな大好きな駅が今、1年で一番美しい時期を迎えています。
桜が満開、その根元に植えられた水仙がとてもいい香りです。
2年前、駅から徒歩3分の場所に気に入った家が見つかりました。
ですから、今は車ではなく、歩いて駅の桜を見に行きます。
後で思い出し、気づいたことなのですが、初めてこの街に来たあの日、
駅前で出会った優しいおばあさんは、我が家の裏に住むAさんでした。
今では家族ぐるみのお付き合いです。
それが駅だろうとなんだろうと、
心から『いいな~』と思えるものを素直に求めてゆくと、
小さな奇跡が重なって、
明るい方へ、暖かな方へと自然に進んで行けるのかもしれません。