*たわごとコラム

クロッキーが教えてくれたこと・・・その2

長い年月共に暮らして感じたことですが、
クロッキーは決して弱い犬ではありませんでした。
むしろ、何かとても強いものを感じさせる性格で、
それはやはり生まれ持ったものだったと思います。

そんなクロッキーが、子犬の頃に異常なほど人間を恐れたのには、
やはり理由があったとしか思えないのです。

とにかく、私たちに気をゆるしてくれるようになるまでには、
かなりの時間がかかりました。
例えば、躾などといって人間の都合のいいような振る舞いを強要したりすれば、
たちまち心を閉ざしてしまったでしょう。

毎日何度も何度も名前を呼んで、ただただ着かず離れず見守っていました。

うちにきてから5日目のこと、ついに我慢できなくなったのでしょう・・・
部屋の隅で大量のおしっこをしてしまいました。
それまでは、抱き上げて外に連れて行っても、下ろしたその場で固まってしまい、
トイレはおろか動こうともしなかったのです。
今考えても、よくそんなに我慢できたと思います。

心配が募っていましたので、私も本当に安心して心の底から、
「えらかったね、よくやった、よくやった・・・」
と褒めまくりました。

その時からです。
カチコチに固まっていたクロッキーが
ほんの少しずつ変わり始めたのは・・・

それからの18年は、そんなクロッキーのすべてを
そのまま受け入れることからスタートしたのでした。

・・・・・・つづく

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