*たわごとコラム

星とのつながりを取り戻せたら

14日の夜はあいにく曇ってしまい、双子座流星群を見ることはできませんでした。
お天気ばかりは運次第、どうすることもできません。
流星群は、主なものだけでも年間に10以上もありますので、
また来年に期待することにします。

流星群を見るために旅に出る、なんていうのもいいですねぇ。
できることなら光害の少ない国に足をのばして、
漆黒の闇の中で流れ星を観察したい・・・

「夜の地球」画像で確認してみると暗い所はたくさんあるのですが、
砂漠とか、ジャングルとか、高い山とか、
人が行けないようなところでは意味がありません。
そう考えると、星の観察が出来る安全な暗闇はそんなに多くはないのです。

C1211-13b.jpg

私は以前、オーストラリアの平原で星空を見上げたことがあります。
上の画像で見ても、ほとんど光がない場所です。
天体観測が目的で訪れたわけではないのですが、
その日の夜はたまたま快晴で、月も出ていませんでした。

その時に見たあふれるような星空は、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。
星がありすぎて、目が混乱してしまうほどでした。
頭上にめまいがしそうな程たくさんの星が瞬いているのですが、
空が大きすぎて、とても視界には収まりません。
そこで、一方向を見据えてその一帯の星々に焦点をあてようとしたのですが、
ふわ~と視界がぼやけたようになって、うまく捉えることができませんでした。
仕方なく、明るく光る星に的を絞って見つめていると、
やっとその周りのいくつかの星の瞬きが見えてきました。
ちなみに、その頃の視力は両眼とも1.5以上だったので、
目の問題ではないと思います。

あふれる程瞬いているのに、目をこらせばこらす程見えなくなってしまう星々・・・

それはとても不思議な感覚でした。
その時、星は目で見るものではないのかもしれないと感じたのを覚えています。
あんなにたくさんの星があると、体全部、感性全部で大きく感じ取るしかないのです。
こんなところに住んでしたら、星が地上のものたちに影響を与えていると感じても、
なんの不思議もありません。

そんな星空を一度見てしまうと、
普段見ている日本の夜空が、偽物のように思えてきます。
本当はもっと、もっともっと星があるのです。
イルミネーションなんて必要ないよと思えるほどに、
たくさんの星がキラキラ輝いているのです。

星とのつながりを取り戻せたら、人の思いの何かが変わって、
「夜の地球」はもう少し暗くなるような気がします。

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