*たわごとコラム

「ボローニャ・ブックフェア」が盛況なワケ

前回のコラムで、世界の盛況なブックフェアのひとつとして
「ボローニャ・ブックフェア」を挙げました。

もちろん、盛況であり続けることには理由があります。

友人の市口桂子さんが、ボローニャ・ブックフェアについて詳しく取材し、
昨年「ボローニャ・ブックフェア物語」というタイトルで出版されました。
この本を読むと、その理由がよく分かります。

ブックフェアは確かに、出版業界の”ビジネスの場”なのですが、
それだけではとても現在のような状況にまでは発展しなかったようです。

礎にはやはり、携わる人たちの損得を越えた情熱が関わっており、
しかも、何故か女性が主体になっているとのこと。

著者の市口桂子さんはボローニャ在住でもちろんイタリア語も堪能、
しかも、ご自身が多様なかたちで出版業に携わっている方なので、
取材の内容もかなり充実しています。

原画コンクールへの出品を予定されている方にも役立つ情報が掲載されていますので、
是非、読んでみてくださいね。

>>本屋さんで是非(amazonにリンクしています。)
ボローニャ・ブックフェア物語: 絵本の町ができるまで

 

東京国際ブックフェア2014

今年も、東京国際ブックフェアに行って来ました。

初めて訪れたのがかれこれ20年以上も前になります。

そのころはまだ、会場が池袋のサンシャインシティでした。

毎年足を運んでいるわけではありませんが、当時と比べるとだいぶ雰囲気が変わりました。
残念ながら、最近は年々縮小傾向にあると言わざるを得ません。

一応“国際”ブックフェアなのですが、
海外からの出展者がかなり少なくなっている感じです。

国内の出版社もまたしかり。

ブックフェアというのは基本的に版権取引や受注取引の場であるわけで、
その場の雰囲気が出版業界の現況をそのまま反映していると言っても過言ではありません。

紙媒体そのもののあり方が変わっているという現実、
諸外国が日本というマーケットを魅力的に思わなくなっているという現実・・・

人はいっぱいいるんです。

けれどもそれは、同じ会場で同時開催しているイベントが多数あるからで、
ブックフェアだけが活況というわけではないのです。

電子出版 EXPO/クリエイターEXPO東京/プロダクションEXPO東京

コンテンツ制作・配信 ソリューション展/ キャラクター&ブランド ライセンス展

これだけのイベントを同時に開催すれば、人も集まりますよね。
とにかく、いろいろな意味で”デジタル”に押されている感じなのです。

これは、日本に限ったことではありませんが、

まだまだ活況なブックフェアも存在します。

筆頭はやはりフランクフルト、ロンドン、北京、児童書のみになりますがボローニャなど。

決して、世界のブックフェアが衰退の一途をたどっているわけではないのです。

日本においても本好きな方はたくさんおられるわけですから、

例え諸外国からの出展者が減ったとしても、
東京ブックフェアそのものが消えてしまうということはないはず。(と信じたい)

いろいろ現実は厳しいと思いますが、
小さくても“本への情熱”が感じられるブックフェアとして、
今後もしっかり継続していって欲しいと願っています。

Pawel Pawlakさんの仕事場

ポーランドのイラストレーター、Pawel Pawlakさんの仕事場です。
机の上をよ〜く見てください。

猫が、寝ています。

え〜と、この猫はちゃんと、生きてます!(笑)

ほらね。

いつも仕事を始めると机の上で寝てしまうんだそうです。
こんなところで寝てしまう猫も猫だけど、
気にもとめずに仕事してる彼もすごいですよね。

作業スペースがとても狭くなってしまっているので、
猫のおなかの上にも物を乗せています。
だけど、猫の方もそんなことは気にしていない様子。

当然のことながら、彼の作品には猫がよく登場します。


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