*たわごとコラム

バレンタイン・デーには、ベルギー○○○

今日はバレンタインデー。
店主Bは「いらない」といいますが、毎年小さなチョコを用意します。
今となっては恒例行事。
チョコは、嫌いではないけれど、好き~というわけでもない店主Bは、
これまた慣習だからという感じで受け取ります。
で、いつも半分以上が私の口に・・・

『それってどうなの? 』と考えて、
今年は店主Bに、今までとは違うバレンタインデーを提案してみました。

「せっかくだから、今まで食べたことがないような、
ものすごく美味しいチョコを食べてみる・・・っていうのはどう?
ほんの一粒でいいから、すごく高級なのとか。」

「いいね~」
どんな食材でも一度は味見をしてみたいという性分の店主B。
この提案にはすぐに食いつきました。
「で、そんなチョコレートはいったいどこにあるの? 」

「う~ん」
即答できない私。
とりあえず思い浮かんだのが、デパ地下。
この時期デパートに行けば、たくさんの種類のチョコが並んでいるはずです。

どうせだから、それぞれが一番美味しそうだと思ったチョコを買おうということになって、
数日前、揃って外出したついでに駅ビルの地下に立ち寄りました。

入り口近くにたくさんの女性が集まっていると思ったら、
案の定、バレンタインデーの特別ブース。
いろんなお店が出店していて、どこも大にぎわいです。

「なんか、男はオレ一人なんですけど・・・」
気後れする店主Bを励ましながら?、売り場を一通り見て歩きました。
どれもこれも美味しそう・・・
あまりにも種類が多くて、すぐには決められません。
すでに目が泳ぎ始めていた店主Bは、
「ちょっと他の売り場も見てくる」といって、一人でどこかへ行ってしまいました。

なかなか戻ってこないので探しに行ってみると、なんと店主Bは
生ハムの試食コーナーで、売り子のお姉さんと談笑していたのでした。
店主Bにとっては、チョコレートより生ハム。
それは充分に分かっているのですが、
それじゃあ今回のバレンタイン企画が、計画倒れになってしまいます。
再び店主Bをチョコレート売り場に連れ戻し、
最後には「もうこれでいいや~」という感じで、ガラスケースから
チョコを一粒ずつ選びました。

小さなベルギーチョコレート、一粒360円也。

「ここで食べるから、包まなくていいです」
「ここでですか?」と、目を白黒させる売り子のお姉さん。
そんな客は一人もいないのでしょう。

どのチョコも豪華な箱に入れられ、リボンをかけられて、
宝石のように扱われているのです。

それでもちゃんと、陶器のお皿にのせて出してくれたチョコをそのままつまんで、
口の中に放り込んだ私たち。
お惣菜売り場の試食のノリです。

「ふむふむ・・・」
美味しい、確かに美味しい。
けれど、店主Bの第一声は「これでビール2本分か~」でした。

店主Bにはベルギーチョコより、ベルギービール。(+生ハム)
次回のバレンタインデーには、また企画を練り直さなければなりません。

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